保存車両紹介

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2000形メリーベル号

 昭和63年(1988年)アルナ工機製。下津井電鉄最後の新製電車として、瀬戸大橋開通に合わせて登場した。
 大正ロマンをコンセプトとした車輌で、愛称は「メリーベル」。オープンデッキを備えた3輌編成で、斬新なデザインが注目を集めたものの、全線廃止のために、わずか3年足らずの活躍であった。
 斬新な外観な半面、機器類の構成は手堅くまとめられており、在庫品の流用や共通化など、質実剛健なものであった。児島方から2001(制御電動車)、2201(付随車)、2101(制御付随車)
 ※制御電動車:運転台あり。モーターあり。  付随車:運転台なし。モーターなし。  制御付随車:運転台あり。モーターなし。

モハ1001(赤いクレパス号)

 昭和29年帝国車輌製。下津井電鉄の新製電車第2弾として登場したモハ102・クハ22(ナニワ工機製)とともに、同型のクハ23号としてモーターのない制御車輌として誕生した。
 主としてこの3両編成で運用されたり、クハ23のみ他の車輌に連結されたりした。
 昭和47年の茶屋町-児島廃止に伴い、ワンマン化改造を受け、他の車輌のモーターや制御装置等を取り付けて1輌で運用できるようになった。
 末期は「赤いクレパス号」として落書き自由となっていた。
 車内の落書きはまだ残っている。

モハ103

 昭和36年ナニワ工機製。2両固定編成で、廃止の時までの主力車。昭和47年の茶屋町-児島廃止に伴い、ワンマン化改造を受けた。
 末期はフジカラーの全面広告車となっていたが、保存会の手で昭和50年ごろの塗装に塗りなおしている。相方のクハ24は2017年に下電ホテルへ。
(諸元)
全長:13.2m(各車)
自重:15.5t(モハ103)/10.8t(クハ24) 昭和36年ナニワ工機製。2両固定編成で、廃止の時までの主力車。昭和47年の茶屋町-児島廃止に伴い、ワンマン化改造を受けた。
 ※モ→モーターあり ク→運転席あり ハ→三等車(普通車) 下電の場合は電動車にはもれなく運転台がついている。

クハ5

 昭和6年日本車輌製。元はガソリンカーとして製造されてカハ5と名乗っていたが、昭和24年の電化に合わせ、電車に改造。モーターのついていない制御車となった。屋根が骨組みから破損しており、保存会で屋根の更新を行った。同じガソリンカー改造のクハ6号は長船ドライブインで保存されている。

ホトフ5

 来歴不明ながら、同型車から類推すれば、大正2~3年清水鉄工所製であると考えられる。
 昭和47年の茶屋町-児島間廃止後は貨物列車としての用途はなくなったが、様々な資材を積載できる利便性から、他の同型車とともに工事用車両として活躍した。

ホワ6

 大正2年、清水鉄工所製
 昭和47年の茶屋町―児島間廃止後は貨物用途はなくなったが、その後に永久保存車に指定された。
 屋根板は腐食が著しかったため、台木を含めて保存会で交換している。
(諸元)
自重:2.5t
積載:5t

ホジ3

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 昭和30年富士重工製。昭和46年に廃止となった井笠鉄道から購入。昭和47年に廃止となった茶屋町-児島間のレール撤去用に購入されたが、エンジン不調等により、使われなかった。
 電車ばかりの下津井電鉄の車輌群の中にあって、唯一のディーゼルカー。 

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