今回の作業
前回までは車体内外の塗装や窓枠の仮修理が中心でした。
その後、「ヘッドライトや室内灯が点くようにしたいよね~」という皆の希望を実現すべく、車内の内張を剥がして電線を仕込み直すという、大掛かりな作業に着手することになったのです。これは2010年頃のお話です。
天井を剥がす
一口に電線を張り替えると言っても、鉄道車両の電線は天井の中を通ったり、床下の配管を通ったりしています。床下の配管を通っているものはまだ良いのですが、天井裏に通っている場合は、内張をすべてはがさないといけないということです。
で、天井を剥がして電線を仕込み直しているところです。露出している木の板は車両の屋根で、その上に屋根布をかぶせて防水する構造になっています。ひときわ新しい木の板は、電灯を取り付けるための座になる部分で、ここに電灯をビス止めしていきます。
ずっと上を向いて手を挙げているので、地味にしんどい・・・
電線を仕込み終わったところから天井板を取り付けて、電灯カバーの座も取り付けます。そして電線類はすべて、運転席のスイッチへと集約されていきます。写真は新しくスイッチ類のベースとなる板に電線を通している様子です。
既存のスイッチやボックスは残しながら、新たな配線が引き込まれます。この頃は鉄道車両用電線の入手ルートを確立していなかったので、汎用の電線で代用しています。とはいえ、ホームセンターではあまり売っていないんですよね、この電線。
車両の引き出し準備
クハ5を車庫の外に出すため、ブレーキの整備をしています。勾配を転がすため、特に念入りに・・・
無事に車庫前に引き出されたクハ5。細かい塗りがまだですが、ほぼお披露目できる状態に近づいています。
完成!
で、肝心の点灯写真がないのですが・・・
2012年11月のイベントの様子です。ヘッドライト、室内灯も点灯し、良い景色だなぁ・・・
ちなみに駅名板は本物をコピーして、保存会で作ったものです。
実は落とし穴が・・・
補修の時に屋根の状態を観察し、「いずれ屋根も本格的にしなきゃな」という程度の認識は持っていたのですが、この何年か後に、強制イベントとなろうとは、このときはまだ知る由もなかったのです。
まさかの大修繕(ここからが本番)に続く・・・
コメント
確かに何が起こるかわからない中での作業、それもひとつひとつ手探りのようなある意味スリリング、ある意味デンジャラスなものだったとお察し申し上げます。
どこで止めるかという判断が難しいですね。